リテラシーとは「読み書きできる能力」という元の意味から派生して、ある分野についての正しい知識や利用法、判断能力のことをいいます。
お金は生きていく上で重要な存在ですが、高校の家庭科で「資産形成」としてお金の教育が始まったのは、この2022年度からです。これからの若い世代はお金のリテラシーが高いことが期待されます。
今回はお金のリテラシーの必要性について考えます。
生涯の労働時間
お金を稼ぐために働いている人がほとんどでしょう。私たちの生涯で、労働にどれだけの時間を費やすことになるのか、ざっくり見てみましょう。
睡眠時間は7時間/日、労働時間は完全週休2日制で10時間/日(通勤含んだ拘束時間)のサラリーマンとして、大まかに算出しています。
睡眠時間を除くと、働いている間は半分弱(42%)が労働時間で、健康寿命までのトータルでは生涯のおよそ1/3(31%)が労働時間となっています。
サラリーマンの生涯年収は2億~3億円といわれています。この大金は、生涯の大きな部分を占める労働の対価になります。
時間をデザインする
生涯の時間について、配分や品質など「デザイン」を自分で決められるのは、自由な人生ではないでしょうか。いつからいつまでどんな働き方をする、どこに住んで何を食べる、誰と過ごして何を趣味にする…
この時間をデザインするための道具が、お金のリテラシーです。
お金は、あなたの生涯の中で次のサイクルを回ります。
- かせぐ ← 労働時間
- ためる
- つかう → 自由時間
■かせぐ
労働力などの価値提供の対価によってお金を得ます。稼ぎ方の分類や仕事の種類、働き方が大切です。
■ためる
お金の機能の1つで、価値を保存できます。いつまでにいくら貯めるのかという資金計画や、どこに貯めるのかという資産配分が大切です。
■つかう
ものや経験の対価としてお金を払います。人生において何に価値を感じるか、自由な時間をどう過ごしたいかという人生観が大切です。
まとめ
生涯の中で、労働時間と自由時間の配分イメージを計算すると、労働時間が占める割合は1/3程度と大きいことが見えました。
しかし、これはあくまでイメージです。時間の配分や品質をデザインすることが、自由な人生につながり、そのための道具がお金のリテラシーです。
日々、雨のように降り注ぎ、海のようにあふれているお金に関する情報を、正しく理解し利用することで、人生を自由にデザインできるように頑張りましょう。
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