今までで本格的にメンタルがつぶれてしまったことが2度あります。
今回は、ストレスとプレッシャーに押しつぶされてしまった実体験と、そこから学んだことを思い返してみます。
①研究室生活
大学の研究室やゼミには当たりはずれがありますが、高校までのクラス割りなどと違って、ある程度は自分で選ぶことができます。
特別やりたいことがあった訳ではありませんでしたが、自分の希望した研究室が定員を超過してしまい、これを平和的に収めるべく別のある研究室へと希望を変更しました。
「闇」と呼ばれたその研究室は、教授の気難しさと厳しさ、研究室の重い雰囲気、研究内容の難解さから敬遠されていました。加えて毎年人は入っていきますが当たり前には卒業できず、留年や途中リタイアで姿を消す学生も少なくなく、まさに人を飲み込む「闇」でした。
私もその中で心が削られ、徐々に研究室にいる時間が短くなっていき、行く頻度が減っていき、家にこもりがちになっていきました。
ここからの回復と卒業については特出すべきストーリーはなく、本気で卒業が危うくなったので、メンタルを殺して吐きそうになりながらただ頑張っただけです。
今思い出すと、呼吸もままならず闇の中でずっと溺れ続けていたような数年でした。
私の性格を明らかに変えた数年です。
②リモートワーク
リモートワーク/在宅勤務は非常に楽です、楽なはずでした。
通勤時間がないなどのメリットもあれば、まわりのメンバとのコミュニケーションが難しいというデメリットもあります。
ある月に多数の業務やプロジェクトが立て込んで、残業時間が急激に増えました。タスクが完了しない内に次から次へと、タスクが降ってくる期間が続きました。
勤務時間以外でも仕事のことで頭が支配されて、たびたび眠れない日が出てくるようになりました。また、眠れても悪夢を頻繁に見るようになりました。
そんな中、きっかけもなく涙が出てくることがあり、いよいよもって心療内科を受診しました。適応障害と診断を受け、ストレス緩和剤や睡眠導入剤などの処方を受けました。
会社にも相談し、業務量の調整と休職の検討をすることで話が進みました。結果としては休職までには至らず、業務量の調整により症状はゆっくりと落ち着いていきました。
私の仕事観を変えた数ヶ月です。
メンタル不調で気づいた3つの価値観
●自分はHSP
自分は社交性がなく、自己肯定感が低く、ネガティブだったので、何とかして直していかないと、と考えており、うまくいかないことが続くと自責の念に苛まれていました。
つぶれてしまっていた時期に、HSPという概念を知りました。
自分がHSPであると理解すると、「生まれながらの気質だからしょうがない」と言い訳ができ、気持ちが楽になりました。
HSPに診断があるわけではないですが、そう考えて救われるのなら十分です。
自分は自分、他人は他人、その境界線を意識した上で、HSPは気質だからしょうがないと認めてしまうことが初めの一歩です。
●社会は別に正しくない
社会からの評価や意見、常識が絶対で正しいと思ってきました。周りからの評価を基準に考える、自分がずれていれば直す、ということを無意識的にしていたんだと思います。
しかし、それに苦しめられるくらいなら、自分の中で「社会は別に正しくない」としてしまうことを考えました。
これは過度のストレスから心を守る「防衛機制」という心理作用のようで、その中の「合理化」にあたるそうです。もっともらしい理由をこじつけることをいい、イソップ寓話の「すっぱいぶどう」がいい例ですね。
当時は姑息な責任転嫁でしたが、今ではただの屁理屈ではなく、一つの側面であると考えます。
「社会」といえど、所詮、構成しているのは一人ひとりの人間です。もちろん往々にして間違いますし、なんなら集団心理により個々人の考えとは裏腹にそろって間違いへと進んでしまうことすらあります。
自分の意見や意思、評価を自身がもっと尊重してあげるべきだと考えます。
●会社にしがみついてのは自分
会社がブラックで辛い、という人に対して「休職や転職という方法もある」というアドバイスはどれだけ響くのでしょうか。
電車のホームから身を乗り出してしまうその人の頭の中は、ずっとずっとトイレを我慢していたところでふっと目の前にトイレが現れたような感覚だ、という話を聞いたことがあります。悲しいことにと、すごく腑に落ち納得してしまう表現だと感じます。
真面目な人ほど、いい人であろうとする人ほど、盲目になってしまって、他の選択肢やときには自分の体調のことすら見えなくなってしまうものだと思います。
つぶれてしまったことで会社に相談し数日休んだ際に、落ち着いて考えることができました。私が自分で会社に、仕事にしがみついていたことに気づきました。
もう少し不真面目でもいいやと思えるよう、副収入の確立と経済的自由を目指そうと思います。
まとめ
今までで精神がつぶれてしまった2度の実体験と、その中で見つけた3つの事実について振り返りました。
HSPのいい特徴として、自己を見つめ直す時間が多いことから自己内省の能力が高い、という点が挙げられます。
内省して終わりではなく、次の方針につなげられるように、これからも意識していこうと思います。
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