働かずにお金が手に入ればいいな。こんなことを思ったことがある人は多いのではないでしょうか。
私たちの大半は、労働によるお金の稼ぎ方しか教育を受けてきていません。ですので、それ以外の稼ぎ方については、何となく知っているがよくわからない、という方が多いのではないでしょうか。
今回はお金を稼ぐ方法について考えてみます。
お金の稼ぎ方4分類
キャッシュフロークワドラントというお金の稼ぎ方を分類する概念があります。
近年話題になっている考え方で、著書『金持ち父さん貧乏父さん』で有名なロバート・キヨサキさんによって考案されたものです。
「キャッシュフロー」とはお金を生むこと、「クワドラント」とは4分割、という意味です。この考え方によれば、お金の稼ぎ方は次の4つの形態に分類できます。
- 従業員
- 自営業者
- 経営者
- 投資家
今回はこの表の解説ではないので、詳細の説明は割愛しますが、図の左側が自分で働く稼ぎ方で、図の右側が自分以外が働く稼ぎ方になります。
例えば経営者は、企業の従業員つまり他の人に働いてもらう稼ぎ方になります。
価値の提供がお金を生む
私たちは、労働の提供がお金を生む、としか教育を受けてきませんでした。これは限定的な考え方です。
広くいえば「価値」の提供こそがお金を生むといえます。労働も「価値」の1つに含まれます。では、前項のキャッシュフロークワドラントにおける投資家はどのように価値を提供しているのでしょうか。
不動産投資家は、例えばマンションなど住居を提供することで、住むことができるという価値を提供します。株式投資家は、企業の株式と引き換えに資金を提供することで、経営者に事業ができるという価値を提供します。
このように投資家たちは、保有している「資産」を使って、それぞれの価値を提供しているのです。
「資産」に働いてもらっている、ということもできます。
投資とはお金に働いてもらうこと
私たちに比較的身近な投資である、投資信託や株式投資に焦点を当てていうと、これらはお金に働いてもらってお金を稼ぐ方法ということになります。
■投資にはリスクがありますよね?
はい。暴落や繰上償還、倒産などがあります。ただ、労働にもリスクがあるのは同じです。ケガ、病気、減給、解雇、事業失敗などです。従業員に関していえば、比較的リスクは低いでしょう。
■低リスクなら従業員でいいのでは?
収入源が1つの会社に依存しているという点で、ある意味、一点集中の全賭けです。副業で2社以上からの給与所得を得るという分散の仕方はありますが、結局、自分がケガや病気で働けなくなることが考えられます。
■ではリスク分散されたお金の稼ぎ方は?
大切なのは、キャッシュフロークワドラントの区分でお金の稼ぎ方を分散させることです。自分以外が働くという区分は、経営者か投資家、つまり他の人に働いてもらうか、お金に働いてもらうかになります。従業員+投資家という組み合わせはリスク分散が効いた1つの安定解といえます。
■投資は怖いから無理にしなくてもいい?
はい。人には損失回避性という極端に損を嫌う傾向があります。どれだけリスクを受け入れられるかは人によって違うため、みんなが投資すべきだとはいいません。ただ、よくわからないものは怖くて当然なので、お金について正しく学び、その上で判断することもできるのではないでしょうか。
まとめ
お金を稼ぐには、自分で働く以外に、他の人に働いてもらったり、お金などの資産に働いてもらうという方法があります。安定した収入源の分散として、従業員として自分が働き、同時に自分のお金にも働いてもらう、という方法があることを見てきました。
私は投資に肯定的で、実際2022年時点では、手取り収入の6割以上を金融資産投資に回しています。リスク許容度は人それぞれなので、みんなが投資すべきだとはいいません。お金について正しく学んで自分に合った判断ができるよう、あなたのお金のリテラシーを高めるお手伝いができればと思います。
もしあなたに、銀行で眠らせているだけの預金があるのであれば、そのお金に働いてもらう、という考え方もあることを知っていただければ幸いです。
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