投資は不労所得か?投資手法と労力グラデーション

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 不労所得は働かずに得られる所得という、とても響きがいい言葉ですね。働かざる者食うべからず、とは言いますが、労せずにお金を得られるのであれば、素晴らしいことです。

 今回は不労所得と投資の関係について考えてみます。

労働所得と不労所得

 所得の分類として、労働の対価としての労働所得と、それ以外の不労所得に分けられます。

 不労所得は文字通り、働かずに得る所得のことで、例えば宝くじ当選金、年金、財産相続、などがあります。

 では、投資による利益は不労所得に含まれるのでしょうか。

 答えは「NO」です。

 正確に言えば、投資の種類や取引方法によっては、ほとんど不労所得といえるものもあれば、反対にほとんど労働所得と変わらないものもあります

投資の種類

 広義での投資とは「将来の成長に期待して、現在にエネルギー(時間、労力、お金など)を注ぐこと」とも言えます。

 勉強などによる自己投資や、人脈による人的投資、経営による事業投資などもありますが、ここでは、資産を増やすために個人が行う金融投資に焦点を絞って考えてみます。

 金融投資はたとえば、以下のようなものがあります。

  • 債券
  • 投資信託
  • FX
  • 仮想通貨(暗号資産)
  • 不動産
  • コモディティ(金、骨董品など)
  • 外貨預金
  • etc.

 これら投資は、資産クラス、リスク/リターン、必要労力などの性質もそれぞれ違います。以下では、必要労力という観点で見てみます。

労力のグラデーション

 前述した投資対象は、ほっとけば勝手に成長するものもあれば、適時手を入れるもの、取引の繰り返しにより利益を狙うものなど、必要労力もそれぞれです。

労力グラデーション

FX・株・仮想通貨トレード
【投資対象】FX・株・仮想通貨など
【利益形態】トレードによる短期的な値上がり益
【保有期間】以下のトレード方法による
 ・スキャルピング :数秒から数十秒単位
 ・デイトレード  :長くても1日
 ・スイングトレード:数日から1ヶ月程度
 ・(中長期保有) :数ヶ月以上
【必要労力】超短期~短期でトレードするものであれば、それなりに労力もストレスもかかります。中長期保有目的であればこの限りではありません。

中長期保有投資/積立投資
【投資対象】株、債券、投資信託、金など
【利益形態】主に中長期的な値上がり益
【保有期間】普通、1年~十数年
【必要労力】評価額の確認は月単位、購入したら年単位で放置するイメージで、あまり手をかけないスタイルです。

高配当株投資
【投資対象】高配当株、高配当ファンドなど
【利益形態】値上がり益ではなく配当金
【保有期間】普通、1年~十数年
【必要労力】評価額の確認は月単位、購入したら年単位で放置するイメージで、あまり手をかけないスタイルです。

不動産投資
【投資対象】戸建住宅やマンションなどの不動産
【利益形態】家賃収入や売却益
【保有期間】普通、数年以上
【必要労力】私は不動産投資の経験がないので、一般論になりますが、管理会社とのやりとりなどの管理運用にそれなりの手間がかかるようです。

まとめ

 投資と一口に言っても多様な種類があり、必要労力もそれぞれであることを見てきました。

 「不労所得」に近い投資としては、株・債券・投資信託・金などを中長期保有することで、値上がり益/配当金を得る方法が該当するでしょう。

 労力がそれなりに必要な投資にもメリットはあって、自分の判断で管理できる範囲が広いことから、その分リターンが見込めたり、コントロールできること自体もメリットといえます。

 自分に合った投資手法を探す際には、リスク/リターン特性だけでなく、必要労力という観点からも検討するのがいいのではないでしょうか。

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